夫婦の借金返済

夫婦の借金は離婚後も返済義務がある?

夫婦の借金は離婚後も返済義務があるのか

「夫婦でも別れてしまえば他人」といっても、借金の種類によっては離婚後も返済する義務があります。

法律的には夫(妻)が借りたお金でも、家族のために使ったのなら夫婦で返済しなければならないからです。

そう考えると借金があるからと離婚するよりも、夫婦でコツコツ返していったほうがいいという事になります。

次に夫婦が借金を返済するために何ができるのかを紹介しますので、みなさんの借金返済の参考にしてみてください。

借金返済をする前に

借金を返済する前に夫婦でやるべき事があります。

・現在の借金の状態を知る

夫婦で「借金をどうしよう」「果たして返済できるのか」と悩んだり騒いだりしても良い結果は生まれません。

借金返済のために最初にすべきなのは現在の借金の状態を知るという事です。

そのためには夫婦で腹を割って、隠し事をせずに話し合いましょう。

今ある借金をすべてリスト(一覧表)にし、小さな借りも包み隠さず明らかにします。

・借金の明確な内容を知る

借金のリストには「借りた相手(銀行、消費者金融、友人知人、親戚など)」、「借りた金額(1円までハッキリさせる)」、「返済期限(年月日)」、「利子(利息)」を記入します。

もし分からない部分があれば借用書(借金の契約書=金銭消費貸借契約書)をよく読むか、借りた相手に確認してください。

少々面倒だと感じるかもしれませんが、借金の明確な内容を知る事が返済への第一歩です。

・借金の返済計画を立てる

借金のリストができたら返済計画を立てます。

友人知人や親戚などからの借り入れは返済も複雑ではありません。

例えば10万円借りていたら10万円を返す、約束があれば決まった利子(利息)を付けるというパターンです。

銀行や消費者金融業者からの借り入れには複雑なルールが設けられている場合があります。

10万円のうち1万円を返したら残りの9万円に利子が付くといったパターンです。

そのため、銀行や業者から借りたお金の返済には注意を払う必要があります。

銀行もしくは業者からの借金の返済計画は、「返済計画表(返済予定表)」をもらったうえで考えるようにしましょう。

借金返済計画表の作り方

夫婦の借金の全容が分かったところで、すべての借金の返済計画表(スケジュール)を作成します。

銀行や消費者金融業者からもらった計画表は役立つので参考にしてください。

以下に夫婦の借金返済計画表の作り方を説明します。

(1) ノートやパソコンを利用して計画表を作る準備をする

(2) 計画表に借金残高(借入相手別・総額)と現在の日付を記入する

(3) 貸付金利(利子・利息)を記入する

(4) 毎月の収入と日付、返済に充てられる金額を記入する

(5) ボーナスや臨時収入の日付と返済に充てられる金額を記入する

(6) 借入金額から返済金額をマイナスした金額を記入する

上記を借金がゼロになるまで計画表に記入します。

こうすれば何年後の何月何日に借金がゼロ(なくなる)かが分かるはずです。

現実には計画通りいかない場合もあるでしょうが、まずは計画を立てる事が重要なのです。

借金返済計画表の作り方の注意点

借入金が単一の銀行や消費者金融業者からのみ、または友人知人や親戚のうち1人からのみである場合は計画表作りも簡単です。

2人以上や2業者以上からの借り入れがある場合は計画表作りも複雑になるかもしれません。

計画表を作成するのがむずかしいと感じたら、インターネットのソフトなどを利用してもいいでしょう。

ネットで「借金返済計画表」や「返済計画書」「返済予定表」と「テンプレート」のキーワードで検索するとたくさん見つかります。

パソコンを使うと記入ミスがあっても訂正しやすいし、計画が変わったときでも修正しやすいというメリットがあります。

計画表に基づいた借金返済

・借金返済計画表を家に貼る

借金返済計画表ができたら、目に付きやすい場所に貼りましょう。

そのためにも文字や数字は大きめにして、パッと見ても分かるようにするのが返済を成功させるコツです。

子供さんや来客に見られたくないという場合は、借金や借金返済という言葉は使わず「予定表」や「管理表」という言葉を用いる方法もあります。

夫婦の寝室など人に見られにくい場所に貼っても構いません。

・返済の進行状況を確認する

計画表を作って貼り出しただけで返済が完了するわけではありません。

毎月またはボーナス時などに返済を行なうたびに、計画表にその旨を書き入れてください。

蛍光ペンやマーカーで返済済みの部分を塗りつぶすのも効果があります。

借入金残高の金額には分かりやすく黄色などのマーカーで印を点けましょう。

「残り○○万円」という残高が分かると返済状況が把握できるだけでなく返済の意欲が湧きます。

借金返済を計画通りにする方法

返済計画表を作っても、計画通りに返済ができないときもあります。

不意の出費が重なったり、予定のお金が入ってこないという場合です。

このような際にも気落ちしたりイライラするのは禁物です。

「予定は未定」と気持ちを切り替え、前向きに借金返済に突き進んでください。

借金返済で最も重要な事はきちんと返すだけでなく、新たな借金はしないという点です。

返済に気持ちを集中し、別の借金を作らないよう注意しましょう。

次に借金を計画通りに返していく方法を紹介します。

・予定通りにお金が返せなくても新しい借り入れは決してしない事が重要です。

借金返済のために借金をするのは悪循環になります。

・決めておいた日に返済ができなかったら、次の予定日には少しでも多く返済しましょう。

「まあ、いいや」と考えてしまうと、その先も返済を滞らせてしまう可能性があるので要注意です。

・予定が順調に進まない場合は、何が問題なのかを考えましょう。

現状に合わせて返済計画を修正する必要が出てくる場合もあります。

希望に基づいた計画ではなく現実に合わせた計画を立てる事が肝要です。

・夫婦どちらか一方の借金は夫婦共同の借金と考えてください。

離婚しても借金を返済しなければならない可能性があります。

夫婦別れして借金を逃れる方法ではなく、二人で力を合わせて返済する道を探しましょう。

離婚しても返済義務がある借金とは

夫婦が離婚して赤の他人になっても、結婚しているときに借りたお金は二人で返済する義務が生じるというのは事実です。

離婚後に返済義務がある借金と、そうではない借金を以下に挙げてみました。

離婚後も返済すべき借金

生活費のための借金:食費、光熱費、衣服費、家財道具や家電製品の購入費ほか

子供のための借金:学費、教育費、子供の食費や衣服費、子供の医療費ほか

家族のための借金:家賃、自家用車の購入費、家族の娯楽費、家族の交際費ほか

上記は夫婦が結婚生活を営んでいくうえで不可欠な費用や、夫婦で子育てをするうえで必要となる費用です。

こうした費用をまかなうための借金は「夫婦共同の借金」と解釈されます。

借金の名義が夫であれ妻であれ、結婚生活のために欠かせない費用の借金は離婚後も二人で返済しなくてはなりません。

離婚後に返済義務のない借金

夫婦どちらか一方のための借金:
ギャンブル費(競馬、パチンコ、パチスロなど)

趣味の費用(釣り、ゴルフ、エステ、習い事など)

個人の費用(高価なバイク、高価な宝石やドレスなど)

上記のような理由の借金は夫婦共同の借金とはみなされません。

理由は「結婚生活に不可欠な費用」ではないからです。

これらの費用のための借金は、夫または妻個人のための借金であり、離婚後に夫婦二人で返済する必要はないと解釈されます。

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